高森先生のご著書『「女性天皇」の成立』読了。
ひとことで言って、皇室問題についての復習と
頭の整理にはコレ一冊!!! という印象。
とりわけ「象徴」について考察されている第4章が
とても勉強になりました。
「日本国民統合の象徴」として行う行為は
ネガティブリスト、
「言われたことを言われた通りにやっていればいい」
のではない。つねに考えて主体的に行う。
何が正解か、答えなどない模索の道。
上皇陛下はそれを「全身全霊」で
取り組んでこられた。
それゆえの国民の反応・・・。
高森先生がこれを「奇跡」と記された一文に、
じ〜〜〜んと来ました。
そして男系原理主義者の主張をことごとく
ロジカルに論破しているのも読みどころのひとつ。
元正天皇は、当時の法規範からしても女系天皇。
もうこれだけで「過去に例がない」などとは
言えなくなる。
元正天皇は草壁皇子と元明天皇の子。そもそも
皇子を介して天武天皇につながっているとするより、
元明天皇の子(=女系)とするのが自然ではないか。
似たようなことを私は以前、ブログで書いたような気が
するのだけど、高森先生はそれを当時の法規範から
きちんと点検して答えを出してくださった。
天皇である女より、皇子である男を重視するのなら、
それは天皇か否かというより、
男か女かを優先させていることになる。
立場より性別重視。だから男尊女卑といわれるのだ。
象徴天皇制が「象徴」であるがゆえに抱える危うさ、
それは現在の眞子さまバッシングにもつながっている。
もういい加減、国民がきちんと関心を持って、
主体的に議論しなければならない時期に来ている。
明日の岡山道場は、そのキックオフともいえる
会になるのでは?
皆様、岡山でお会いしましょ〜。
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